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吊り戸棚をオーダーで後付けするには?高さ・取り付け・選び方のコツ

キッチンの対面カウンターの上、和室の押入れの上、廊下や洗面まわり。ふだん使っていない「壁の上のほう」を見上げて、「ここに収納があったら助かるのに」と思ったことはありませんか。その空間を活かせるのが吊り戸棚です。床の面積を取らずに収納を増やせるので、後から付けたいというご相談はとても多くいただきます。

ただ、いざ後付けしようとすると「この壁に付けられるの?」「高すぎて使わなくならない?」「地震で落ちてこない?」と、気になることが次々と出てきます。ここでは、私たちが家づくりのお手伝いをしてきた中でよくお伝えしている「オーダーで吊り戸棚をつくるときのコツ」を、前もって整理してお話しできたらと思います。

まず確認したいのは「その壁に付けられるか」

吊り戸棚でいちばん大切なのは、デザインより「どこに、どうやって固定するか」です。吊り戸棚は中にものを入れると意外と重くなるので、しっかりした下地に固定する必要があります。

マンションや住宅の壁は、表面が石膏ボードで、その奥に柱や間柱、下地の木が入っています。吊り戸棚はこの下地や梁、壁の中の構造に向けて固定します。逆に、下地のない場所にビスだけで付けると、重みに耐えられず危険です。「この壁に付けられるかどうか」は、下地の位置や梁の有無を見て判断します。難しそうに聞こえますが、ここはプロが確認する部分なので、ご自身で調べていただく必要はありません。

実は、マンションなら間取り図(平面図)を送っていただくだけでも、壁の位置やお部屋の構造から「だいたい設置できそうか」の見当はつきます。図面には柱や壁の位置、梁の通り(PSや下がり天井など)が描かれていることが多いためです。詳しい寸法や下地は最終的に現地で確認しますが、その前の段階で「付けられそう/ここは少し工夫がいりそう」とお答えできるので、まずはお気軽に間取り図を見せてください。

手が届く高さで考える|上に付けるほど使いにくい

吊り戸棚は高い位置に付くぶん、「付けたけれど上段が使いづらい」となりやすい家具でもあります。

人が無理なく手を伸ばして取り出せるのは、床から1800mmくらいまでが目安です。それより上は、毎日使うものではなく、ストックや季節のものの置き場と割り切るのがおすすめです。よく使うものは下段に、たまに使うものは上段に。この「使う頻度で段を分ける」考え方で計画すると、高い位置でも無駄になりません。背の高さや使う方によって心地よい高さは変わるので、オーダーなら実際に使う方の身長に合わせて棚の高さを決められるのも利点です。

扉の選び方|開き扉・引き戸・昇降ユニット

吊り戸棚の使い勝手は、扉の開き方でも変わります。

  • 開き扉:いちばん一般的で、中が見渡しやすく出し入れもスムーズ。前にスペースがある場所に向いています。扉の面をフラットにすると、お部屋から見てもすっきり納まります。
  • 引き戸:扉が手前に出ないので、前に立つスペースが取りにくい場所(通路や対面カウンター越しなど)に向いています。
  • 昇降ユニット:棚ごと手前・下に降りてくる金物。高い位置でも下ろして使えますが、価格は上がります。「どうしても高い位置に、よく使うものを入れたい」という場合の選択肢です。

どれが正解ということはなく、付ける場所と「何を入れたいか」で選ぶのがコツです。扉や金物の選び方は家具の機能のページでも紹介しています。

地震対策|落ちてこない安心を最初に

吊り戸棚で多くの方が心配されるのが地震です。頭の上の収納なので、「落ちてこないか」「扉が開いて中身が飛び出さないか」は最初に押さえておきたいところです。

造作の吊り戸棚は、壁の下地や躯体にしっかり固定するので、突っ張り式や置き型のラックより安心して使えます。さらに、揺れても扉が開きにくい耐震ラッチを付けておくと、中のものが飛び出すのを防げます。お子さんやご年配の方がいるご家庭では、こうした備えを最初に組み込んでおくと安心です。

キッチンに付けるなら、色・面材を合わせるとすっきり

キッチンまわりに吊り戸棚を後付けする場合、今あるキッチンや食器棚と色・面材を合わせると、後から付けたとは思えないほど自然に納まります。逆に色がそろっていないと、そこだけ浮いて見えてしまいます。メーカー品の吊り戸棚だと色が選べないこともありますが、オーダーなら面材を合わせて一体感を出せます。色や面材を合わせるコツはキッチンと食器棚の色・面材を合わせるで詳しくお話ししています。

和室や洗濯機の上にも、吊り戸棚は活かせます

吊り戸棚が活きるのはキッチンだけではありません。和室の押入れの上や長押のあたり、廊下や洗面の壁の上も、収納に変えられる空間です。デッドスペースになりがちな場所こそ、吊り戸棚の出番です。

なかでもご相談が多いのが洗濯機の上。ここは高さや蛇口・ホースとの干渉など、少し気をつけたいポイントがあるので、洗濯機の上の吊り戸棚の付け方に別でまとめています。あわせてご覧ください。

オーダー家具だからできる、ぴったりの吊り戸棚

既製の吊り戸棚は、幅や高さ、色があらかじめ決まっています。だから「うちの壁の幅にちょうど合う」「今のキッチンと色がそろう」とは限りません。オーダー家具なら、付けたい場所の壁の幅・下地・梁に合わせて、棚の高さや奥行、扉、地震対策、色までまとめて設計できます。空間にすき間なく納まるので見た目もすっきりして、長く心地よく使えます。実際の仕上がりは吊り戸棚の施工例もご覧ください。

まとめ

吊り戸棚をオーダーで付けるときは、次のように考えると失敗しにくくなります。

  • まずはその壁に付けられるか(下地・梁・固定)を確認する。マンションは間取り図で事前にだいたい判断できる
  • 手が届くのは床から1800mmくらいまで。よく使うものは下段に
  • 扉は開き扉・引き戸・昇降から、付ける場所と中身で選ぶ
  • 耐震ラッチ+しっかり固定で、落ちてこない安心を最初に
  • キッチンなら色・面材を合わせると自然に納まる
  • 和室・洗面・洗濯機上などデッドスペースも活かせる

「うちの壁、吊り戸棚を付けられるかな?」「今のキッチンに合わせられる?」と気になったら、どうぞお気軽にご相談くださいマンションなら間取り図(平面図)を送っていただくだけでも、設置できそうかの見当をお伝えできます。付けたい場所のお写真や、入れたいものもあわせて教えていただけると、付け方や高さまで具体的にお話しできてスムーズです。一緒に、暮らしにちょうどいい収納をつくりましょう。

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