オーダー食器棚とニトリのカップボード、何が違う?失敗しない選び方

新築やリフォームで食器棚(カップボード)を考えるとき、多くの方がまず迷うのが「ニトリなどの既製品・セミオーダーにするか、それとも造作でオーダーするか」です。最近はニトリの「オーダーワイドカップボード」のように、幅や色をある程度選べるセミオーダーも人気で、選択肢が増えたぶん、かえって決めづらくなっている方も多いのではないでしょうか。
先にお伝えしておくと、これは「どちらが正解」というものではありません。暮らし方や設置するスペースによって、向いているものは変わります。ここでは、既製品・セミオーダー・フルオーダー(造作)の違いと、それぞれが向いているケースを、できるだけ正直に整理してみます。読み終わるころには、ご自身がどれを選べばいいか、判断の軸が見えてくるはずです。
食器棚の選択肢は、大きく3つに分かれます
ひとことで食器棚といっても、つくり方は大きく3種類あります。
- 既製品(完成品):あらかじめサイズ・色・仕様が決まっている、すぐ買える食器棚。価格が手ごろで、選んで届けばすぐ使えます。
- セミオーダー:ニトリの「オーダーワイド」などが代表例。決められた規格の中から、幅・色・引き出しの組み合わせなどを選べます。既製品より自由度が高く、価格は中間くらいです。
- フルオーダー(造作):私たちのようなオーダー家具屋がつくる、空間に合わせて一から設計する食器棚。寸法も面材も自由で、すき間なくぴったり納まります。
セミオーダーは「決まった選択肢の組み合わせ」、フルオーダーは「空間に合わせて一から設計」――この違いが、いちばん大きなポイントです。
オーダー(造作)だからできること
では、フルオーダーの食器棚は、既製品・セミオーダーと何が違うのでしょうか。実際にお客様によろこんでいただける点を挙げてみます。
すき間なく、ぴったり納まる
いちばんの違いは寸法の自由さです。既製品やセミオーダーは規格サイズなので、「あと5cm幅があれば」「天井までびっしり入れたかった」というすき間が出がちです。とくにマンションは梁の出っ張りや柱、下がり天井があることが多く、規格品だとそこで止まってしまいます。オーダーなら、その梁や柱をよけて、天井までミリ単位で合わせられるので、収納量も見た目も最大限に活かせます。
キッチンと色・面材をそろえられる
既製品・セミオーダーは色の選択肢が決まっているので、今あるキッチンの面材と完全には合わないことがあります。オーダーなら、キッチンの扉と同じ面材を選んで、まるで最初から一体だったかのように仕上げられます。色や面材を合わせるコツはキッチンと食器棚の色・面材を合わせるで詳しくお話ししています。
家電・ゴミ箱・カウンターを、暮らしに合わせて
炊飯器やレンジ、ゴミ箱、カウンターの高さ。こうした「自分の暮らしに合わせたい部分」も、オーダーなら自由に設計できます。家電の放熱スペースやコンセントの位置、ゴミ箱の収まりまで、使う家電に合わせて寸法を決められます。具体的な寸法は家具の資料館にまとめています。
大きくても、搬入・設置できる
「大きな食器棚は、家に入らないのでは」と心配される方もいます。造作の食器棚は分割して搬入し、現地で組み立てるので、エレベーターや玄関が狭くても、壁いっぱいの大きな収納をつくれます。壁にしっかり固定するので、地震のときも安心です。
既製品・セミオーダーが向いているケース
ここまでオーダーの良さをお話ししましたが、既製品やセミオーダーの方が向いているケースもあります。私たちも、状況によっては「これなら既製品で十分ですよ」とお伝えすることがあります。
- 設置スペースが標準的で、梁や柱の制約が少ない
- とにかく予算を抑えたい
- すぐに使い始めたい(オーダーは打ち合わせ・製作の時間がかかります)
- 賃貸や、将来引っ越しで持っていきたい
こうした場合は、ニトリなどのセミオーダーで、幅と色を選んで賢く納めるのも良い選択です。大切なのは「高いか安いか」ではなく、ご自身の暮らしと空間に合っているかです。
後悔しない選び方の順番
迷ったときは、次の順番で考えると整理しやすくなります。
- 設置スペースの寸法と制約を確認する:幅・高さ・奥行に加えて、梁・柱・下がり天井・コンセントの位置。ここに制約が多いほど、オーダーが活きます。
- キッチンとの一体感をどこまで求めるか:色や面材をそろえたいなら、オーダーが有利です。
- 入れたい家電・ゴミ箱を書き出す:大きな家電や分別ゴミ箱が多いほど、寸法を合わせられるオーダーが快適です。
- 予算と納期を決める:すぐ・安くなら既製、ぴったり・長くならオーダー、と整理できます。
この4つを並べると、「うちはオーダーが向いている/ここは既製で十分」が見えてきます。実際のオーダー食器棚の仕上がりは食器棚の施工例もご覧ください。
迷ったら、寸法や間取り図を見せてください
「うちはオーダーと既製、どっちがいいんだろう」と迷ったら、無理にご自身で決めようとしなくて大丈夫です。マンションなら間取り図(平面図)、戸建てや今のキッチンならお写真を見せていただければ、梁や柱の有無、キッチンとの相性を見て、「ここはオーダーが活きます」「この部分は既製でも十分です」と、正直にお話しします。
私たちはオーダー家具屋ですが、お客様にとって本当に良い選択をいちばんに考えています。むやみにオーダーをおすすめすることはありません。気になったら、どうぞお気軽にご相談ください。
まとめ
食器棚は、次のように考えると選びやすくなります。
- 選択肢は既製品・セミオーダー(オーダーワイド等)・フルオーダー(造作)の3つ
- オーダーが活きるのは梁・柱・天井ですき間が出る/キッチンと色を合わせたい/家電にこだわりたいとき
- 標準的なスペース・予算優先・すぐ欲しいなら既製・セミオーダーも良い選択
- 選び方は①寸法と制約 ②一体感 ③家電 ④予算と納期の順で考える
- 迷ったら間取り図やお写真を見せれば、正直にどちらが向くかお答えできます
一緒に、暮らしにいちばん合う食器棚を見つけましょう。










